コロナ禍で一層取り組みたい口腔ケア
想像できないほどの細菌が棲んでいる
お口の細菌叢は500-700種類の細菌が生息し、歯面、歯周ポケット、唾液、舌表面、頬粘膜などそれぞれの部位に特徴的な細菌集団を形成しています。歯1本だけでも約10億個の細菌がいるそうです。
歯周病がなぜ怖いのかというと
歯周病の症状として、口臭や歯ぐきの腫れ・出血、歯がグラグラして抜け落ちるがよく知られていますが、口腔内の微生物は、歯周病の重症化によって容易に血管に侵入し、心内膜炎、血栓などの原因となること、同じ口腔内の疾患の代表、虫歯や口腔カンジダにも影響すること、また、全身疾患と関連していることまでは知られていないようです。
食事をすれば食物と一緒に歯周病菌まで腸に送られます。そうすれば腸内フローラ(腸内細菌叢)にも影響を及ぼすであろうことは想像に容易なことと思います。
年代にもよりますが、40代以降の9割は罹っているといわれる歯周病、普段の歯磨きだけでは対策にもなっていないという現実を理解し、一日も早く歯周病治療と日頃の対策を実践しましょう。
ウイルスにより歯周病はさらに悪化?!
突然ウイルスの脅威にさらされている私たち。ウィルス感染症の症状は熱・だるさだけにとどまらず、歯ぐきの腫れ・出血・歯肉炎発症・歯周病の悪化が進むということもあるそうです。
冬になるとインフルエンザが猛威をふるいますが、例えばインフルエンザに掛かり上記のような口内環境状態であると他のウイルスが侵入しやすくなりますし、インフルエンザでなくとも普段からお口の健康に不安な状況である方の場合は特に危険をさらしているようなもの。話す・食べるなどとかく口を開けることの多い部位なだけにウイルスの侵入を防ぐだけでなく、積極的な口腔ケアが望まれます。
コンビニの数より多いといわれる歯科
最近の歯科だと、定期の治療やお手入れの際に口腔内の細菌状況も見せてくれますから、自分の口腔内にはどんな菌がいてどれくらいの危険レベルもリアルに自覚させてくれますよ。
腸内カンジダや膣内カンジダの再発を繰り返しやすい場合、口腔ケアも見直してみるとよいかもしれません。