コロナの陰で流行拡大?!

スーパー耐性菌

ここ数年、抗生物質(抗菌薬)がほとんど効かないタイプの菌が出現し、死亡者も出ているようです。これは、スーパー耐性菌(多剤耐性菌)と言われ、耐性菌とは病気の治療に抗生剤を多用するうちに、生き延びるための抵抗力を持った病原菌のことで、複数の抗生剤が効かない菌をスーパー耐性菌というようです。

世界的に猛威を振るう新型コロナ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に猛威を振るう中、あらゆる薬剤に耐性を持つこともあるスーパー耐性菌「カンジダ・アウリス(Candida auris、カンジダ・オーリスとも)」の感染が一部で拡大していると、医師たちが警鐘を鳴らしているとのこと。
カンジダ・アウリスは特に院内感染で広がりやすく、2020年はコロナ患者であふれる医療現場に大きな負担がかかっていたそうです。

カンジダ・アウリスは、シーツ、ベッドの手すり、ドア、医療器具などに付着して長時間生存し、そこに人の手が触れると感染が広がる。また、カテーテルや人工呼吸器、流動食など、体内へ管を挿入するときに感染するリスクが高いとのことです。コロナで入院した患者は、呼吸器系がやられてしまうため、こうした措置を受ける機会も多いのです。

脅威なカンジダ・アウリス

カンジダ属の真菌は、もともと舌や性器に白い斑点ができる程度の軽い症状を引き起こすことで知られていましたが、カンジダ・アウリスは09年に帝京大学の槇村浩一教授らが初めて報告してから、少なくとも40カ国で報告され、数千人の感染者が出ているとか。日本型の病原性は低いものの、致死率が30~60%に上るタイプもあるそうです。

薬剤に耐性を持つ菌は、カンジダ・アウリスだけではないようです。19年、米疾病対策センター(CDC)は、カンジダ・アウリスを米国の薬剤耐性菌のなかでも最大級の脅威と位置づけたとのこと。2020年は8月末までに米国内で1364件の感染が確認されており、18年全体の感染者数と比較して4倍強にも。

2020年は、新型コロナの陰で見逃されているカンジダ・アウリスのケースも多く、実際の数字はそれよりもはるかに高いとみられるようです。菌が人の皮膚に付着しても、症状を示さない場合がある。新型コロナの流行中に急増している超過死亡数の中に、スーパー耐性菌による死者が含まれている可能性もあり、世界中の医師たちが警鐘をならしているのはそのためだそうです。