10代の生理

多くの女性が14歳ごろまでに初めての生理(初経)を迎えます。ただし初経年齢は個人差が大きいので、多少早くても遅くても心配することはありませんが、生理の症状は一人ひとり違いますので、大人より生理痛をつらく感じる子が多いともいわれています。カラダが急激に変化するため、ココロとカラダのアンバランスにとまどい人知れず悩む子も多いのがこの年代なのです。

月経周期がバラバラ

生理(正常な月経)はおよそ25~38日の間隔で起こり、3~7日間で自然に止血しますが、初経(初回の月経)を迎えてから数年間は、まだ卵巣機能が未熟であるため、月経周期がある程度不規則なことはよくあります。初経後1年間は月経不順があってもすぐに異常とは考えないほうがいいかもしれませんね。初経から数年経って周期が安定してきますが、比較的生理周期が安定するといわれている18~20歳ごろになっても同じような状態が続いていたり、周期が不安定でご心配な方は、一度婦人科で相談してみるのもいいかもしれません。

自分の月経血の量って多いのでは?

月経血の量は人と比べることが難しいですが、以下のような症状が「通常より多い」と考えられるサインになるかと。

・1~2時間に1回、夜用ナプキンを取り替えなければならないくらい出血する時がある(過多月経)

・レバーのような血の塊が出ることがある(過多月経)

・月経期間が8日以上持続する(過長月経)

・月経周期が21日以下である(頻発月経)

・不正出血(月経期間以外に起こる出血)が頻回にある

出血量が多いと、気づかないうちに貧血になってしまう恐れもあります。貧血は徐々に悪化していくこともあるため、「体がだるい」「体力がない」「ボーッとする」などの体の不調が、実は月経のせいだった、ということも少なくないそうです。出血量が多くなる原因の特定と、月経のコントロールや貧血の治療が必要になるかもしれませんので、上記のような症状がある方は早めに産婦人科を受診する事をオススメします。

月経痛が辛い

月経痛が強いと、日常生活や学校の授業に支障を来してしまうこともあり、とても辛いですよね。月経痛で悩まされている中高生のほとんどは薬なしで授業で辛い思いをしていたり家で寝込んだりして、「月経痛は仕方のないもの」として我慢しているようなのです。月経痛は、子宮内膜から分泌される「プロスタグランジン」という痛み物質によって引き起こされるのですが、

・鎮痛剤

・漢方薬

・低用量ピル

などの薬をうまく使用すれば、かなり痛みを改善することが可能なのですが、よくある勘違いとして「薬はあまり使用しないほうが良い」「鎮痛剤を使いすぎると効きにくくなる」と思っている子もいるかと思います。痛いのをがまんするメリットはありません。中には痛くていつもどおり頑張れない、学校を休みがちになるなど日常に支障がでてしまうことも。そうなる前に痛みで悩んでいるようなら、内服をすすめてみてはいかがでしょうか。あまりにひどい症状の場合、保護者同伴で婦人科へ受診することをオススメします。

月経前になると体調不良や気分が不安定になる・・・

月経の10日~数日位前になると

・倦怠感(だるさ)

・乳房の痛み

・むくみ

・眠気

・イライラ感

・気分のおちこみ

などの症状が現れて、普段の自分ではないような体調に苦しんだりしていないでしょうか?
これは月経前症候群(PMS)という疾患の可能性があり、月経周期に伴うホルモンバランスの変化によるものと考えられています。PMSによって日常生活が辛くなってしまったり、勉強や部活をがんばれなかったり、友だちとの時間を楽しめなくなる事も。PMSも、漢方薬や低用量ピルによって症状の改善が期待できるそうです。また、1ヶ月間の自分の体調のリズムを把握しておき、イベントや勉強などで大変な時期を辛い症状のある時期とずらしたり、心身へのストレスを最小限にすることも大事かと思います。

10代は初経を迎えても、はじめのころはまだホルモンが安定せず、生理周期が乱れやすいものです。もちろん、すぐに毎月きちんと生理がくる子もいますが、生理周期が安定するまで3年ほどかかると思っていていいでしょう。とくに思春期は心身のトラブルがおきやすく、生理不順になりがちです。あせらないで、保護者の方は見守ってあげましょう。それでも生理不順が心配なときや辛い症状を抱えている場合には、ぜひ産婦人科を一緒に受診してみてくださいね。

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