入れ歯から口腔カンジダに?

入れ歯のお手入れを怠ると…

入れ歯には総義歯と部分床義歯があり、一般に歯肉を覆っている義歯床や人工歯はレジンと呼ばれる高分子化合物。部分床義歯のクラスプと呼ばれる維持装置は金属でできているようです。

・一次付着
カンジダは疎水性が高く、義歯床の材料であるレジンも疎水性が高いので、分子間力という物が引き合う力で弱く付着(一次付着)。この段階では流水洗浄やブラッシングで簡単にカンジダは除去できる段階です。

・二次付着
この状態が続くと、唾液や食べ物のかすに含まれるたんぱく質がカンジダをレジン表面の間に橋渡しをして強固に付着し(二次付着)、こうなると流水洗浄やブラッシングでは簡単には除去できない段階のようです。

義歯の汚れはバイオフィルムに

[バイオフィルムは微生物が作る集合体です。数種の細菌がコミュニティーを作って増殖した膜状のもの。目に見える例では、台所の排水溝やバスタブのぬめり、などもバイオフィルムの一つです。]
この二次付着したカンジダは仮性菌糸を伸ばして大きく長くなり、これをきっかけに他のカンジダや細菌が集まって偽歯垢を作ります。これはバイオフィルムと呼ばれる状態で薬剤が中まで浸透しないので薬が効かないようです。
カンジダは酵母形では3マイクロメートルと小さく、義歯の表面にできた溝や凹みの中へ入り込んで増殖し、仮性菌糸を伸ばしバイオフィルムを形成するようです。
義歯清掃を怠ると義歯はカンジダの温床となってしまいます。

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