鎮痛成分「イブプロフェン」

作用と特徴

鎮痛薬の成分の一つで、よく耳にしますよね。私が生理痛緩和で服用している市販薬にも配合されています。
痛みや熱の原因物質であるプロスタグランジンの体内での合成を抑え、鎮痛、解熱効果を発揮する他、抗炎症作用もあり、生理痛の他、頭痛や関節痛、かぜによるのどの痛みの緩和や解熱にも使用されています。
解熱鎮痛薬としてだけでなく、総合感冒薬(かぜ薬)にも配合されていますが、対症療法薬ですので、熱や痛みの原因そのものを治すことはできないようです。この薬の仲間は「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」と呼ばれていて、いろいろな痛みに広く用いられています。
化学構造的には、プロピオン酸系に分類され、解熱、鎮痛、消炎作用を均等にもち、比較的副作用の少ない系統です。

副作用

副作用が少ない系統とはいえますが、その中でも多い副作用は胃腸症状です。重症化することは稀ですが、胃潰瘍など消化性潰瘍にも念のため注意が必要なようです。とくに高齢の人、あるいは服用が長期になるときは気をつけてください。
人によっては発疹ができたり、喘息発作を起こすおそれがありますので、アレルギー体質の人や、もともと喘息のある人は注意するようにしてください。
そのほか、腎臓や肝臓の働きが悪くなったり、血液に異常があらわれることがあります。リウマチなどで長期に服用する場合は、定期的に肝機能や腎臓の検査、また胃の検診を受けるとよいでしょう。

生理時の注意点

生理痛のたびに薬を飲んでいると、鎮痛剤が効きにくくなるのかと心配になりますが、用法・用量を守り、短期間の服用であれば効かなくなることはありません。
生理痛薬(鎮痛剤)の服用は、用法・用量を守り、毎月生理のとき数日~1週間程度飲む場合は全く問題ないとのこと。
しかし、生理痛に加えて頭痛持ちだったりすると、鎮痛剤の服用回数も増えていきがちですので、1ヵ月に10日以上鎮痛剤を飲んでいるような場合では、かえって痛みに対して敏感になってしまったりと、薬に依存するようになる可能性もあるそうです。
こうしたことは、市販薬でも処方薬でも起こり得ますので、「生理痛がひどくなってきた」「用法・用量内での服用では痛みが治まりにくい」と異常を感じたら、婦人科などで相談してみましょう。

効かせるコツは飲むタイミング

生理痛が辛いのに、「薬を飲むのがくせになりそうだから……」と、痛くてどうしようもなくなるまで鎮痛剤の服用を我慢する人がいますが、その飲み方は間違いかも。
イブプロフェンには痛み物質であるプロスタグランジンの産生を抑える働きがあります。プロスタグランジンが大量に作られる前、つまり痛みが本格的になる前に飲んだほうが効果的。「そろそろ痛くなりそう」と思ったときは早めに飲むのがよいでしょう。

 

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