生理が遅れる理由は妊娠だけじゃない!

生理予定日から1週間以上生理が来ないときもあれば、かなり早く来るなど、毎回の生理が規則正しく来ない場合は「生理不順」と言われます。
月経不順の場合、生活習慣、体重の増減、精神的ストレス、内服薬など原因は様々で、原因が特定されない場合も多くあるそうなので注意が必要です。

生理がこない時に考えられる主な原因

1. 急激なダイエットや精神的ストレス
生理がこない原因として多いのが、急激なダイエットや精神的ストレスです。ダイエットによって体重が減った後に生理がこなくなることを「体重減少性無月経」と呼び、18歳以下の続発性無月経のと診断された場合は、体重減少性無月経が多いと言われています。
また精神的ストレスによるものを「心因性無月経」と呼びます。進学や転職などの環境変化など、精神的ストレスが原因で生理が止まることは珍しくありません。
この「体重減少性無月経」と「心因性無月経」の2つが原因として混在するケースもあります。
体重減少性無月経の場合、生理を再開させるには、生活習慣を見直し、バランスの良い食事をとって健康的な体に戻すのが大切です。特にアスリートや激しい運動をしている人に起こりやすく、生理がこないだけではなく、エストロゲン不足により骨密度が下がるため、疲労骨折の危険性もあります。
まずは体重減少や精神的ストレスなど原因の解決をし、婦人科ではホルモン療法を併せて行う場合もあり、生理周期の回復までに時間がかかることもありますので、焦らず治療しましょう。

2.子宮や卵巣の病気
子宮や卵巣の病気が原因で生理が遅れていることもあります。
その他にも子宮内膜症や子宮頸がんなど、生理不順の原因にはさまざまな可能性が考えられるので、ご不安なときは検査を受けてみる事をおすすめします。

3.甲状腺の病気
生理が遅れる原因が甲状腺の病気という可能性もあります。
甲状腺とはのどぼとけの下にある臓器のことで、そこから分泌される甲状腺ホルモンは、全身の新陳代謝を促進する働きがあります。
ホルモンの分泌が過剰な場合は甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、不足している場合は甲状腺機能低下症などの病気が疑われます。
甲状腺に異常があるとホルモンの量をコントロールしにくくなり、女性ホルモンのバランスが乱れて生理が遅れることにつながります。

4.早期閉経
自然な状態で1年以上生理がこなければ閉経となります。
日本人女性は平均50歳前後で閉経すると言われていますが、30代~40代前半に生理が止まることを早期閉経と言います。
ストレスや過度なダイエットなどが原因で排卵が起こらなくなり、女性ホルモンの分泌が止まることで早期閉経を迎えてしまいます。
慢性疲労やのぼせ、ほてりなどの症状が出ることがあるので、当てはまる症状がないか確認してみましょう。

5. 多のう胞性卵巣症候群(PCOS)
卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる疾患で、生理不順や不妊の原因の1つと言われています。
肥満や、男性ホルモンが過剰となることでニキビなどを伴うことがあります。
超音波(エコー)検査では卵巣に小さな卵胞が多数見えるのが特徴です。PCOSの背景に肥満がある場合は減量することで生理周期が改善することもできるそうです。

6. 内服薬によるプロラクチンの上昇
抗精神病薬、抗うつ薬など精神科の薬や消化器系の薬の一部は、生理不順をきたすことがあると言われます。これらの薬はプロラクチンというホルモンを上昇させます。
プロラクチンは母乳を作るのに関与し、通常は授乳中に上昇しますが、これらの薬剤の内服中にも高値になることがあるようです。このプロラクチンの上昇により、体が産後のような状態になり、生理がこなくなるようです。
生理不順の治療には、基本的には原因である薬剤の休薬あるいは変更することが出来れば良いのですが、長期的に内服している場合などですぐの休薬が難しいことも多いため、主治医と相談の上、減量や変更を検討するのが良いでしょう。

上記以外にも、原因はありますので、少しでもおかしいと思ったら、迷わず婦人科を受診することをおすすめします。

「女性の健康のバロメーター」

生理は「女性の健康のバロメーター」のような役割をしており、健康のために必要なものです。
生理が遅れている、こないという状態は、一時的なものであればさほど心配はありませんが、長く続くと健康に問題が出てしまいます。
目安として3か月以上生理の問題が続く場合には、婦人科を受診しましょう。生理が規則的でない場合や月経周期に変化がある場合は、原因を見極めるためにも専門医の診断を受けることが大切です。

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