生理痛を和らげる栄養素はあるの?

多くの女性が悩んでいる生理痛。実は、毎日の食生活を見直すことで改善できる場合があります。
生理痛は、主に子宮の強い収縮によって起こります。生理痛を和らげるためには、子宮の収縮を抑えることが欠かせません。実は、身近な食べ物から摂取できる栄養素のなかにも、子宮の収縮予防に役立つものがあるのです。生理中、積極的に摂りたいほかの栄養素と合わせ、具体的にチェックしてみましょう。

■ ビタミンB6
ビタミンB6には、子宮の収縮を和らげるはたらきが期待できます。鶏肉やレバー、鮭やマグロ、バナナなどに豊富に含まれているため、積極的に摂るといいでしょう。

■ 亜鉛
不足すると「味覚障害」になることが知られている亜鉛ですが、ビタミンB6と協力してホルモンを活性化させる働きがあります。亜鉛は、貝類、赤身の肉、レバーなどに多く含まれています。

■ カルシウム・マグネシウム
カルシウムとマグネシウムが減少すると、イライラしやすくなると言われています。生理中の不快感で上位を占めるのは「憂鬱になる」「イライラする」「怒りっぽくなる」「無気力になる」などが挙げられます。これらを解消するためには、カルシウム、マグネシウムの力を借りるのが一番です。
子宮の収縮は、細胞の中にあるカルシウム量が増えることでも強くなります。マグネシウムには、余分なカルシウムの排出を促すはたらきがあるため、子宮の収縮を軽減できる可能性があります。
カルシウムは牛乳などの乳製品に、マグネシウムは大ナッツ類や納豆、昆布などに多く含まれているので、意識して毎日のメニューに取り入れてみましょう。

■ ポリフェノール
生理痛は体が冷えて子宮の筋肉が凝ってしまうことでも起こりやすくなります。凝りのせいでうまく子宮が収縮できないと、何とか子宮を動かそうとしてプロスタグランジという痛みのもとがさらに多くつくられてしまい、余計に痛みを感じるようになるようです。このため、生理痛の軽減には冷え対策も欠かせません。ポリフェノールには血管を広げるはたらきがあり、血流量を増やして体を温めてくれます。ココアやチョコレート、緑茶や生姜などに含まれていますが、食べ物によってはカロリーが高めなので、食べすぎや飲みすぎには要注意です。

■ オメガ3系脂肪酸
オメガ3系脂肪酸には、痛みの原因となるプロスタグランジンの生成を抑えるはたらきがありますし、血液をサラサラにするはたらきもあるため、血行を改善して体を温めるのにも役立つでしょう。青魚やナッツ類、貝類やえごま油などに豊富に含まれています。

■ ビタミンE
ビタミンEは、血管を拡張して血行を良くすることで、プロスタグランジンの生成を抑えるはたらきがある優秀な栄養素です。カボチャやナッツ類、うなぎやアボカドなどに多く含まれます。油と一緒に食べると効率良く吸収できるので、炒め物にしたりマヨネーズをつけて食べたりするのもおすすめです。

■ 鉄分
生理になると、子宮内膜と一緒に血液も体外へ排出されます。このため生理中は貧血になりやすく、放っておくと血行の悪化や冷えを招いて生理痛が悪化しかねません。鉄分はホウレンソウやレバー、牡蠣や赤身の肉類などに多く含まれるので、積極的に摂るといいでしょう。

■ イソフラボン
豆腐や納豆などの大豆製品に多く含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」と良く似た働きを持っています。エストロゲンは生理が始まると減少してしまうのですが、エストロゲンが減少すると、脳内で分泌されるセロトニンという物質の量も減ってしまいます。
セロトニンには痛みを抑えるはたらきがあるため、分泌量が減ると生理痛がひどくなることがあるのです。そこで、エストロゲンの代わりにイソフラボンを摂ると、セロトニンの減少を防いで生理痛の緩和が期待できます。

以上のような、身体が必要としている栄養素を摂ることで毎月の生理痛が緩和されるのであれば、食事や生活習慣を見直すことをおすすめします。
生理痛の原因は、もちろん食事や生活習慣だけではありません。子宮内膜症などの婦人科疾患の可能性もあるので、気になることがある時は病院に行くことも大切です。

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