発達障害と腸内環境

腸と脳のつながり

腸が悪い→脳に悪影響・・・このつながりについて、あまりピンとこない方が多いかもしれませんが、発達障害治療のためには、発達障害と腸内環境がどのように関わっているかを理解することが重要なんだとか。腸内環境が悪いと、なぜ脳の成長と発達に悪影響を与えるのでしょうか。

腸内環境が悪いと、カビ(カンジダ菌など)が増殖して、神経伝達物質のバランスを乱します。
神経伝達物質とは、脳の機能である、心と感情のコントロールに深く関与している物質のこと。神経伝達物質は、興奮系(ドーパミン、アドレナリンなど)と抑制系(GABA)に分類され、これを調節するのがセロトニンです。

腸にカビが増えることの危険性

腸内環境が悪くなるとカンジダ菌など増えやすくなります。常在菌といっても増えすぎたカンジダ菌は身体へ様々な悪影響を与えます。また、カンジダ菌が増えると脳が興奮しやすくなり、それが発達に悪影響を及ぼすと考えられているようで、カンジダ菌が脳を興奮させるしくみは複数あるようです。

●カンジダ菌はアラビノースという糖類に分類される物質を生み出し、一部がブドウ糖に変わると考えられています。そのため、カンジダ菌が増えた状態は血糖値が不安定になり心と感情のコントロールを不安定にさせる状態になりやすくなるのだそうです。

●カンジダ菌はエネルギー産生を妨害します。身体に必要なエネルギーの多くは細胞のミトコンドリアで作られ、エネルギー産生のしくみをTCAサイクル(クレブス回路)と呼びます。カンジダ菌が作り出すTCAサイクルに必要な物質の類似物質が、エネルギー産生を邪魔する原因になると考えられています。TCAサイクルの乱れも不安定な精神状態を作り出してしまうのだとか。

●カンジダ菌は腸に菌糸を張って根付くと、腸壁が荒れてリーキーガット(腸漏出症候群)を引き起こします。荒れた腸からは、本当は吸収してはいけない大きさの成分が通過してしまい、アレルギーの原因に。また、乳製品(乳ペプチド)や小麦製品(小麦ペプチド)による脳の混乱を引き起こす原因にもなります。

●腸内環境が悪化すると、腸に炎症性サイトカイン(インターロイキンなど)が増えやすくなり、腸の炎症と脳の炎症は深く関与しているという研究も進んでいるようです。

安定した胃腸の状態を保つことが理想ですが、自律神経、アレルギー、ホルモンバランスなど、様々なことが胃腸に影響を与えます。改善には半年以上、場合によっては年単位の時間が必要になることもあります。腸内環境だけではなく、発達障害の症状自体の改善にも根気と時間が必要となりそうですね。

 

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