生理前や生理中に胸の張りや痛みを感じるのはなぜ?

生理前や生理中に胸が張って痛い経験をしたことはありませんか?
この痛みは、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンが、多く分泌されることが原因とされています。

胸が張るのはホルモンの影響

成人女性は平均28日間を1サイクルとして、規則正しく月経を繰り返します。
子宮内のこの周期的な変化は、卵巣ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量の変化によってもたらされるのですが、このふたつのホルモンのうち、特にプロゲステロンが胸の張りや痛みと強く関係しているといわれます。

卵巣ホルモンプロゲステロンとは?

■妊娠しやすい体をつくるための「浮腫みホルモン」
プロゲステロンとは排卵後に分泌されるホルモンで、水分を体に溜め込みやすくする働きがあります。排卵後、女性の体は少しでも妊娠が成立しやすいような環境を作ろうと必死です。プロゲステロンの作用により子宮内膜が水分を含み柔らかくなることで、受精卵が着床しやすくなります。女性の子宮はふかふかのベッドとなって、赤ちゃんの卵(受精卵)がやってくるのを今か今かと待っているのです。
このプロゲステロンが乳腺にも働きかけるため胸の中にも水分が蓄えられ、張りや痛みが生じてしまいますし、乳腺内の血管を膨張させる働きもあり、少しの刺激や体動で痛みを感じてしまうのです。

プロゲステロンはいつまで分泌されるのか?

■排卵後7日頃で分泌量はピークに
妊娠が成立しなかった場合プロゲステロンは排卵後7日目頃で分泌量のピークを迎え、その後徐々に減少していくといわれています。プロゲステロンの水分を溜め込む作用はやや遅れて現れるため、生理の3~4日前に胸の張りや痛みを感じ始める方が多いようです。プロゲステロンの分泌量が減ると、子宮内膜や乳腺は水分を保持できなくなり、これまで溜め込んでいた水分が経血や尿と一緒に排出され、体は元の状態に戻るのです。

生理が終わってもずっと胸の張りが続くときは?

■もしかしたら病気のサインかも!?
胸の張りは生理前後の一過性のものであれば、ホルモンの影響による浮腫みなので心配する必要はないかと思いますが。
生理が終わっても張りが続く、痛い、しこりがある場合は乳腺の病気の可能性もありますので、気になる場合は婦人科や乳腺外来などを受診する事をおすすめします。
張りや痛みの原因が本当に生理によるものなのかの確認もして貰えますし、浮腫みを改善するための利尿薬や体に負担の少ない漢方などを処方してもらうことで、劇的に症状が改善する場合もあるかと思います。

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